曖昧ワード
- 2006-11-27 (月)
- カテゴリー: Diary
皆さんは、意味をよく知らない単語をなんとなく雰囲気で、なんとなく便利だからという理由で使う事がないだろうか。
大抵の人はあるのではないかと僕は思う。僕はね。
数年前の話であるが、SUPER SOUL SONICSのリハーサル中にメンバーと雑談していた所、
「コケティッシュ」という単語はどういう意味だ?という話題になった。
あ、知らない人はまだ辞書とか見ないでね。知ってる人も今少しその言いたくてたまらない気持ちを抑えて深呼吸でもしてね。
で、話を戻すと、メンバー全員がその意味を知らなかったのであり、じゃあ各々の考えるところの「コケティッシュ」を一人ずつ発表していこうという事になった。
「小悪魔的な、ちょっと意地悪そうな感じ」
「美人って程ではないが、なんとなく可愛い」
「割と肌を露出してるんだけど、あまりいやらしさを感じない」
「普段から化粧っ気がなく服装も地味めな女性の、無防備さの中に色気が垣間見える様」
などと各人が好き勝手な意見を言い合い「あーなるほどね」と頷きながら聞き合っていたのである。
正解が気になって眠れなくならないようにと、僕は帰宅後に辞書で調べてみた。そしたらば。(はい、ここで正解発表)
「なまめかしい」と書かれているではないか。その意外かつ簡単な説明に僕は拍子抜けし、その煮え切らなさのせいか結局眠れなかったのであった。やれやれ。
このように実際の意味から離れ、雰囲気のみで用いられる単語はままある。
アーティストが作品を発表する際に、マネージメント及びレコード会社がそのような言葉を用いる事もまた多い。
僕がcloudchairの1stアルバムを発表した際に、当時の所属レーベル兼事務所が宣伝に用いた言葉、それは
「アイリッシュ」「ケルト」であった。
しかし僕には全くそのような志向はなかったし、アルバムを聴いてくれた方々からいただいた感想の中にもその単語が使われた事はない。
どう考えても「アイリッシュ」「ケルト」の意味を知らないのではないかと思われる。
その時の僕の気持ちはね、なんかアンニュイってニュアンスのフィーリングでベリベリブルーかつナーヴァスだったアルよ。やれやれ。やれん。