Six Strings Soundscapes プロローグ

7月27日、cloudchair 初のワンマンライブ “Six Strings Soundscapes”が無事終了しました!
準備も含めたその模様を、数回に分けてレポートします。

序章

それは5月下旬にTakutoさん(about tess)から届いた一通のメールから始まった。
「7月27日にMotionで、ワンマンでライブやりませんか?」
僕は勿論「やります!」と即答した。
やるのはいいが、さて何をやろうか?

cloudchairが久々にライブ活動を始めたのが2008年の7月。
それからちょうど1年の間に、いろんな編成/方向性でのライブを行ってきた。
この1年の活動を総括するにはうってつけの時機、これは絶好の機会だと思った。
色んなメンバーに参加してもらって、cloudchairの色んな面を表現しよう。
そうと決めた途端に僕がとった行動は、具体的な内容を考えるよりも先に、
参加して欲しいメンバーに声をかけることだった。

皆さん忙しい方ばかりなので、スケジュールが合わない人もいるだろうなあ…と思いつつ、
1件ずつ連絡していって気付けば9名に出演依頼を出していた。
半分くらいの人が出てくれたらいい方だな…、なんて思っていたら、なんと。
9名全員が出演を快諾してくれた。奇跡だ!

「僕は運が良いなぁ! なんかもう成功したようなもんじゃん? あ、とりあえず乾杯しよ!」
なーんて上機嫌で缶ビールをプシャッ♪と開けてグラスに注ぎ、
「じゃあ頑張りましょう~、かーんぱーいっ」って独り笑顔でヱビスをグイッ♪と喉に流し込んだ。
で。 あ。 と思いました僕。グラス持ったまま、口開いたままだったと思います多分。

「そんな人数のメンバーをどうやってまとめよう…。誰にどの曲を演奏してもらうんだ?
 だいたいMotionのステージに何人乗れるんだ? それにスケジュール調整なんか僕に出来るのか?
 飲み会の幹事もやった事ないのに!

祝杯ムードは一瞬で消え去り、慌てて白紙のノートと鉛筆を用意してアイデアを書き殴っていったものの、なかなかまとまらない。
おまけにグラスを倒してビールをノートにこぼしたりで、急に前途多難なムードへ一変してしまった。

それから少しずつ少しずつ、アイデアをまとめていく日々が続いた。
その中で、CDを制作して会場で販売するという計画も生まれたのだが、
その閃きのおかげで余計に精神的・時間的プレッシャーを自身にかけることになってしまった。

しかし、「可能性がゼロじゃないなら、それは100%と同じことだ」という名言を何度も口ずさみつつ
演奏・録音・編集・宣伝・連絡・会合・練習・諸々を繰り返していくうちになんとか、ほんとなんとか形になってきた。
やりゃあ何とか出来るもんだ! しかし7月は本当に慌しかった…。

ライブの前日深夜、総勢10名の出演者と各々の機材をステージに乗せる為に、Motionのステージを拡張してセッティングを確認した。
やっと準備を終えた帰り道、独り深夜にビールを飲みながら散歩して、心を落ち着かせようと努めた。
「明日は良い一日になるに違いない。ならないわけがない」
確信を持ちつつも緊張を拭い去れない僕は、家に戻って更にハイボールを数杯飲んだ。

気付けば夜が明けていた。

つづく~

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