【レビュー】One Control Hooker’s Green Bassmachine | feat.根岸孝旨
- 2016-03-30 (水)
深く荒々しく歪むベース用OD
ベーシスト根岸孝旨さんとのコラボによるOne Controlのベース用ペダル紹介動画が好評です。
同時公開した3本の動画について、1本ずつ解説していきます。
今回紹介するのはベース用オーバードライブHooker’s Green Bassmachine (以下HGB) の動画です。(機種名は公式ページへのリンクとなっています)
まずは動画をご覧くださいませ。
One Control | Hooker’s Green Bassmachine feat. 根岸孝旨
Credit
- Bass, Song & Programming
- 根岸孝旨
- Guitar, Edit & Mix
- Jake Cloudchair
- Thanks to
- Provision Guitar
- Fujigen
解説
それでは動画の詳細について解説します。
ベース使用機材
デモで使用した機材は下記リストの通りです。
- ベース
- Provision Jazz Bass
- アンプ
- Bass Amp Desighner (Apple Logic Pro X プラグイン)
ベースから各ペダルに繋いだ後にオーディオ・インターフェースへ入力し、Apple Logic Pro XのプラグインBass Amp Desighnerを通して録音しています。アンプはAmpeg SVTタイプです。
動画ではベース・アンプが映っていますがモニター用です。
なお、HGBの側面にあるトリマー”Low”はデフォルト設定のままのようです。
Song #1 “Rock”
- Treble
- 3 (時方向)
- Vol
- 1
- Drive
- 12
まずはミディアム・テンポ /16ビートのロック調です。
原音のニュアンスと低域をスポイルせずに、太い歪みを加える効果がよく分かると思います。
ピック弾きのゴリゴリ感が強調される、エッジの効いた音色です。
更にリードではAnodized Brown Distortion (以下ABD) で深く歪ませています。HGBとの歪み方の違いを感じていただけると思います。
後半では私もギターで参加しました。ギターを2トラック収録し、若干左右へパンしています。
左側のギターがフジゲンEFL-FM、エフェクターはOne Control Little Green Emphaser (以下LGE)、Baltic Blue Fuzz、Crimson Red Bass Preampを使用。
右側のギターはフジゲンNST200で、Purple HumperとStrawberry Red Over Driveで歪ませています。
アンプはどちらもFender Twin Reverbです。
Song #2 “Metal”
- Treble
- 12
- Vol
- 1
- Drive
- 3
続いてはメタル調の激しい楽曲。
ベースは更に荒々しい音色でかっこいいです。
リードはABDの歪みに加え、Little Copper ChorusとPrussian Blue Reverbがかけられています。
私のギターはフジゲンEFL-FM、エフェクターはLGE、ABD、そしてHGBで歪ませました。
今回のレビューで、低域と原音のキャラクターを活かしつつ、深く歪ませる事が出来るペダルだと再認識しました。
私の周りでも愛用者の多い機種です。
ちなみにこのHGBをギターに使用した場合のレビューも公開していますので、そちらも是非ご参考に。
http://www.cloudchair.net/guitar/hookers-green-bass-machine/
One Control | Hooker’s Green Bass Machine [for Guitar]
次回は引き続きCrimson Red Bass Preampの動画について解説します。
根岸孝旨 Profile
学生時代より太田裕美のサポートベーシストとしてプロ活動を始め、同時期にチェッカーズ、うしろゆびさされ組等の作家も努める。
その後サザンオールスターズ、藤井フミヤ、奥田民生等のサポートを努めつつ、1997年にDr. Strange Loveでバンドデビュー。
2005年に西川進、岸利至らとJUNK FUNK PUNKを、2006年にスガシカオ、武部聡志、屋敷豪太、小倉博和らとkokuaを結成。
Cocco、GRAPEVINE、つじあやの、くるり、miwa等様々なアーティストのプロデュース、レコーディングも精力的に行っている。
ナインボルト | One Control Hooker’s Green Bass Machine
One Control Hooker’s Green Bass Machineは、ベーシストが求めるベースアンプの特性、音色だけでなく深みのあるフィーリングまでを小さな筐体に収めました。
多くのライブハウスやスタジオなどで使われているモダンなベーストランジスタアンプを使い、ベースチューブアンプやオールドトランジスタアンプの持つ音やフィーリングを得られます。そのままHooker’s Green Bass MachineをOFFにすれば、もちろんモダントランジスタアンプの音になります。
現代のベーシストが実践で最も触れる機会の多いモダンベーストランジスタアンプと、この小さなHooker’s Green BassMachineを組み合わせれば、多くのベーシストが求めるベースアンプサウンドが網羅できるのです。
Hooker’s Green Bass Machineはベースチューブアンプに匹敵する広いダイナミクスレンジで、ベーシストの指先の表現を逃しません。クリーンと歪みのパーシャルな領域もスムースに移行し、強く歪めばオールドトランジスタアンプの華やかで安定したコンプレッションの音色となるため、意のままにベースを操ることができます。
指弾きならば絶妙なタッチを逃さず、ブルースやフュージョンからハードロック、メタルまで、グルーヴを的確に表現します。鋭くなりすぎないアタックと粒立ちの良さは、ピック弾きでの疾走感にもたつきを残しません。スラップをすれば、サムピングではパーカッシブな音の塊が飛び出し、プリングした音は安定して伸びます。
思いのままに歪みをコントロールできることは、余計な力を抜いた快適なプレイングへとつながります。
さらに多弦ベースを使用するヘヴィな楽曲には、サイドのLow トリムポットが力を発揮します。Hooker’s Green BassMachineは十分なローエンドを持っていますが、それでもローエンドが不足する際にはトリムポットを回してみてください。
Hooker’s Green Bass MachineのTREBLEノブは、あえて調整幅を狭くし、微調整の効くよう設定しています。多くのライブハウスやスタジオに置かれているモダンなベースアンプには強力なEQが装備されており、基本となるベースサウンドはそこで作ります。ベースオーバードライブに必要なことは、アンプ側のEQでは調整しきれない感覚的な部分の微調整です。Hooker’s Green Bass Machine(HGB)は、1950年代以降であればどんなジャンルにも使えるベースマシンだ。特にDRIVEをフルアップにした時のイメージはMotorheadのレミーのベースだ。
さらに、ギターとトランジスタアンプ、チューブアンプの両方でもテストしたが、どんなギターアンプ、ピックアップとも相性が良かった。裏技として使ってみても良いだろう。
───Bjorn Juhl
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