かげろう
- 2006-12-27 (水)
- カテゴリー: Diary
まだ出ぬ音は、この月に照らされた静寂の世界のどこかに、
すでに確実に存在しているように思われた。
私はさまざまな努力の果てにその音に到達し、
その音を目ざめさせさえすればよかったのである。
~
それにしても音楽の美とは何とふしぎなものだ!
吹奏者が成就するその短い美は、一定の時間を純粋な持続に変え、
確実に繰り返されず、蜉蝣のような短命の生物をさながら、
生命そのものの完全な抽象であり、創造である。