禁煙記2007 その3 – すぱすぱすぱっと

Freddie

僕は愛煙家であった。
禁煙した今でも、嫌煙家になったわけではない。
この記事も、全ての喫煙者に禁煙を勧めるものではない事をお断りしておく。


禁煙を始めてからいくつかの変化が生じた。
第一部でも触れたように、僕はかなり長期間に亘って毎日喫煙していた。
その間常に一定量以上のニコチン・タールを摂取していたわけで、
それらの成分が心身に与える影響も常に受けていたわけだ。

そのひとつが、心身をリラックスさせる鎮静作用である。つまり喫煙を始めて以来ずっと、その鎮静作用が効いていた事になる。
常に、テンションを若干低めに保っていたとも言える。
そしてどうやら、脳から分泌されるアッパーな作用をもたらす成分もその効果を抑制され続けていたようであった。
そいつが禁煙を機に活性化したのである。

その点について全く考える事もないまま、禁煙開始から数日後。
自分が妙な状態になったような気がして、実際妙な状態になっている事に気づいた。
どんな状態かというと、日に一度~数度、突然スイッチが入ったようにテンションが上がるのだ。
具体的には、無性に体を動かしたくなる・基本的に笑顔・光がやけにまぶしい・などなど。
さらには、ドンドンパン・ドンドンパン、と足を踏み手を叩いてリズムを鳴らし
大股で歩き回りながらフレディ・マーキュリーになり切ってウィーウィールウィーウィールゥロックユゥ、シンギンッとひたすら歌い叫ぶ。(あの超有名曲ね)
或いは、ダーダダダ、ダダ、ダダ、ケンタッキ、(ジャンプ&ターン)ハマーターイム♪とMCハマーのフレーズをループしながら踊り跳ねる。(ちょうどこの頃車のCMで流れてた曲ね)
はたまた、アリーナを埋め尽くす観衆を煽るジョン・ボン・ジョヴィの如くに目に付いたあらゆる物を次々と指差しながらウワウワウッウーワーウと口ずさむ。(Living On A Prayerのリフね)
…段々わかりづらくなってきた、か。

とにかく、禁煙によるナチュラル・ハイ状態がやってきたのだ。
副作用ナシ・健康的・完全無料。こう書くとなんとも怪しげだが、
実際後味も爽快で脱力感・倦怠感もない清々しいものであるのだ。
ただ、いつやって来るのかわかりかねるのが問題だが。

個人的には実に楽しく思える現象であるが、TPOをわきまえずこの現象に身を任せてしまった場合、
あなたは不審者・或いは患者として見られかねないだけでなく、ややもすると身柄確保・或いは入院なんて事態に陥ってしまう可能性もないとは言えないので、
現在・或いは今後禁煙を検討しておられる方には以上の点に気をつけていただきたい。
(という懸念が私の禁断症状による妄想でない事を切に願う)

※禁煙による効果には個人差があります。

つづく

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