Animals Pedal 3連続レビュー#3 Major Overdrive【プレキシ系オーバードライブ】
- 2016-11-01 (火)
あたたかさとソリッド感を併せ持ったプレキシ系
新ブランドAnimals Pedalのエフェクター3機種を3日連続で紹介しています。
トーンベンダー系のRover Fuzz、ラムズヘッド系のRust Rod Fuzzに続く第3弾はプレキシ系オーバードライブMajor Overdrive。
Skreddy PedalsのMarc Ahlfs設計によるもので、Skreddy Pedalsからも同名のペダルが販売されています。
それでは動画をご覧ください!
Animals Pedal | Major Overdrive [Designed by Skreddy Pedals]
Credit
- Music / Movie / Cast
- Jake Cloudchair
- Thanks to
- Fujigen
- OKADA International Inc.
- PURUS Picks
- Garret Works
解説
クラシックロックアルバムのトーンを。
Major Overdriveはクリーンからリッチなハーモニクスのブラウンサウンド、さらにネオクラシカルの領域までのハイゲインを1台で作る。レスポンスが高く、ギターのVolumeやピッキングでゲインをコントロールすることも出来る。
───Marc Ahlfs (Skreddy Pedals)70年代初期のブリティッシュチューブアンプが持つ、魅惑の“プレキシ”トーン。Major Overdriveが目指したのは、ピッキングでコントロールが出来、いつでもクリーンに戻すことのできるクラシックハイゲインです。ブリティッシュチューブアンプの電圧をあえて落とした“ブラウンサウンド”のフレイバーを持ち、クリアでローミッドに焦点を当ててバランスされたトーンは伸びやかでスムースな音を作ります。
パンチのあるアタックはカッティングにも最適で、ミュートプレイにも十分なコンプレッションを備えます。十分に歪みながら、和音はそれぞれの音がきちんと分離する。70年代後期から80年代初期の“ギターゴッド”が奏でたブラウンなトーンがすぐさま手に入るオーバードライブです。いつまでも音を聞いていたくなる、ロックの殿堂のようなトーンは、様々な楽曲やフレーズ作りに於いても重要です。良い音を聞くからこそ、良いフレーズが浮かびます。
かつては重たいアンプやキャビネットを丁寧に運び込まなければ得られなかった音が、今はMajor Overdriveでいつでも鳴らせるのです。●コントロール
Vol:音量を調整します。
Tone:高域成分を中心に音色を調整します。
Gain:歪みの強さを調整します。
使用機材リスト
- ギター
- FGN NST200
- FGN EFL-FM (with DeMont PU)
- アンプ
- Koch Studiotone 40XL Head
- Tone
- 2 (時方向)
- Volume
- 12
- Gain
- 2
- Tone
- 11
- Volume
- 2
- Gain
- 3
- Tone
- 12
- Volume
- 12
- Gain
- 12
- Tone
- 7
- Volume
- 1
- Gain
- 9
- Tone
- 5
- Volume
- 12
- Gain
- 2
- Tone
- 2
- Volume
- 12
- Gain
- 5
- Tone
- 5
- Volume
- 12
- Gain
- 4
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with Humbucker
まずはハムバッカーでリフを弾きました。
チューブ的なあたたかさ、硬質なソリッド感、そして歪みのバイト感などマーシャルを感じさせる音質です。
ジューシーなブラウン・サウンドといった印象です。
with Single Coil
次にストラトでリードを弾きました。
シングルコイルでも細さを感じさせません。
高域の伸びと中低域の太さのバランスが良いと思います。
Basic Setting
全てのノブを12時にした設定です。
このパートではハムバッカーで弾いています。
「ブラウン・サウンドらしさ」をバランス良くまとめたトーンではないでしょうか。
Dark & Lo Gain
Toneを絞り切り、Gainを低めにした設定です。
暗めのクランチ・トーンですが、こもった感じはありません。
Toneは実用的な幅に設定されているようです。
Bright & Hi Gain
今度はToneを最大にしました。
マーシャルのブライト感が強調された硬質なトーンです。
Tone最大でも高域がうるさくない辺りは絶妙です。
Hot Rhythm
Gainを最大にした設定です。
ハイゲインというほどの印象を受けないのは、ナチュラルな歪み方のせいかも知れません。
ピッキング・ニュアンスも良く出ますね。
Hot Lead
最後にGainとToneを高くしてリードを弾きました。
強く歪ませても複弦で弾いた時の分離感が損なわれません。ピッキング・ハーモニクスの出方も気持ち良いです。
フレーズ的にEddie Van Halenを意識したのはお聴きの通りですが、音質的にも良くはまっていると思います。
総評
今回紹介してきたAnimals Pedal3機種に共通する事ですが、このMajor Overdriveもとても使いやすくまとめられたペダルです。
ToneやGainがどの位置でも使える音色になるというのは卓越したバランス感覚を感じます。
マーシャル/プレキシ系ペダルはいくつも存在していますが、このモデルはあたたかさと固さを併せ持ったナチュラルな音色を志向したペダルだと感じました。
ひとつだけ、個人的に使いづらく感じた点を。
それはノブの配色です。黄色のノブに目盛りを示す白い線が入っているのですが、色味のコントラストが弱いので見づらいです。
動画では白い線を強調して少し見えやすく修正していますが、実際はもっと薄いです。
実際私はかなり近づかないとノブがどこを指しているのか見えません。特にステージ上での判別は難しいのではないでしょうか。
実用性を考えると線の位置を自分で黒く塗ったりした方が良いかも知れません。
価格抑えめのエフェクターはそれなりの数を弾いてきましたが、今回のAnimals Pedal3機種は実際にライブやレコーディングで使いたいと思えるくらいの音質です。
それぞれ方向性がはっきりしている中で、実用的な設定幅になっている所が完成度の高さを感じさせます。
かわいい動物が描かれていますが、中身はなかなか凶暴ですよ。