【直販限定モデル】Leqtique「Mini EQ」レビュー
- 2018-11-28 (水)
直感的に使えるパラメトリックEQ
Leqtique(レクティーク)の新作「Mini EQ」をレビューします。
このペダルはLeqtique初のイコライザー、それも1バンドのパラメトリック・イコライザー(以下パライコ)です。
今回も公式動画を作らせていただきましたので、まずはご覧くださいませ。
このモデルは公式サイトLeqtiqueshopのみで販売されます。初回ロットのみL’のペダルが無料で付属する特別企画を実施しています。数に限りがあるのでご注文はお早めに。
Leqtique | Mini EQ [Leqtiqueshop Original Pedal]
Credit
使用機材リスト
- ギター
- FGN (Fujigen) NST200
- FGN NTL11
- FGN NSG100
- FGN NST11
- ギター・アンプ
- Kemper Profiler :(使用モデル:Fender Twin Reverb & Shure SM57)
解説
それではデモ動画での設定・音色について解説します。
なお公式サイトにはペダルの詳細な説明がありますので、是非そちらもご参照ください。
Leqtique Mini EQ公式ページ
Low Cut [演奏箇所:0:24〜1:02]
- Freq
- 9(時方向)
- Boost/Cut
- 9
動画の前半はクリーン・トーンに対して数パターンの効果を試してみました。
まずは中低域をカットしてみます。ぼわっとして輪郭が見えにくくなってしまう帯域を、温かみを失わない程度に削ります。音像がすっきりして、指弾きでのアルペジオもよりクリアに響くようになりました。
Treble Boost [1:03〜1:21]
- Freq
- Max
- Boost/Cut
- Max
次は最も高い帯域を最大にブーストしてみました。
ピックでのアルペジオに対しては高域を持ち上げると透明感が増して効果的です。
公式ページの情報を参考にすると「3.3kHzを8db」ブーストした事になります。普通これだけブーストすると歪み感が出てきたりしそうですが、全くクリーンな印象のままのトーンです。「通常の電圧の4倍を最適化してエフェクターの電源とする手法により非常に大きなヘッドルームを獲得しています」という特徴が良く表れています。
Mid Boost [1:22〜2:00]
- Freq
- 1
- Boost/Cut
- 4
クリーン・トーンでのリードを持ち上げる為に、真ん中あたりの帯域をブーストしてみました。
スイッチを入れた途端に音が太く、前に出てくるのがわかると思います。割と強めにブーストしたのですが、不自然さを感じないナチュラルなトーンに仕上がっています。なお動画のイントロダクションではこの音色に”EDM”でディレイをかけてリードを弾いています。(“EDM”レビュー)
ここまでの音作りで感じたのは、パライコとして効果的に使えるのは勿論、クリーン・ブースターとしても優秀だという事です。基本となるトーンの際立たせたい部分を強調しつつも、歪みは抑える事が出来ます。今回の試奏動画が比較的クリーン・トーン多めになっているのは、このような理由によるものです。歪まない上質なブースターをお探しの方に試してみて欲しいですね。
Controls [2:01〜2:20]
- Freq
- Min-Max
- Boost/Cut
- Min-Max
各コントロールの効き方を探ってみました。
“Boost/Cut”が12時の状態ではプラスマイナスゼロで、”Freq”を動かしても変化はありません。バイパス時との音の変化も感じられず、原音をスポイルしないハイファイな仕様という事がわかります。
“Boost/Cut”を最小および最大にして”Freq”を回してみると、効きの強さや周波数の幅が感じられます。このようにしてまず”Freq”のポイントを探った上で”Boost/Cut”の加減を設定するのが、音作りのコツのひとつです。
Hi Mid Boost with 11/11 [2:21〜2:39]
- Freq
- 3
- Boost/Cut
- Max
ここからは歪んだ音色に”Mini EQ”を組み合わせてみます。
まずは”11/11″で深めに歪ませた音色に対して中高域をブーストします。(“11/11″レビュー)
“11/11″単体では低域に粘りを感じる太い音色です。そこから中高域を強くブーストすると、ジャリッとした歪みの粒立ちが際立ちます。柔らかめだったトーンが硬質に変化しました。ピッキングのエッジ感も強調され、パーム・ミュート時のアタックを強く感じられるようになります。
Mid Scoop with 11/11 [2:40〜2:58]
- Freq
- 12
- Boost/Cut
- Min
今度は中域を最大にカットしたミッド・スクープ・トーンです。
こちらは更にメタリックな印象ですね。中域を削る事で相対的に低域と高域が強調されて聴こえます。このように、ある帯域を抑える事で他の帯域を持ち上げる、というのも効果的なEQの使い方です。
Mid Boost with 6/6 [2:59〜3:38]
- Freq
- 2
- Boost/Cut
- Max
最後はオーバードライブ/ディストーション”6/6″と組み合わせて歪んだリード・トーンを作ります。(“6/6″レビュー)
“6/6″単体では少しマイルドな印象のドライブ・トーンです。その前段に”Mini EQ”で中域をブーストしてみると、音が一気に際立ち前面に出てきます。ワウ・ペダルを半止めにして、欲しい帯域にフォーカスするという方法がありますが、それに近い効果が得られます。
そして後半では繋ぎ順を逆にして”6/6″の後に”Mini EQ”でブーストしました。どちらも同じ設定のままで繋ぎ順だけを変えたので、効果の違いがよくわかると思います。先程よりレンジ感が広がり、輪郭が更にくっきりします。繋ぎ順については好みの傾向や歪みペダルとの相性によって変わってくるので一概には言えません。この辺りの組み合わせを考えるのも音作りの楽しい所だと思います。
総評
EQというのは本来補正的な役割を持っています。基となる音の持ち味を、変えてしまうのではなく整えてあげるという使い方が効果的なアイテムでしょう。その意味でこの”Mini EQ”は正にその用途にぴったりのペダルです。ハイファイな仕様により歪みにくく色付けも少ない、それでいて効果ははっきり見せながら自然に仕上げる。それらの要素はEQとしては当たり前のように求められるものですが、実はギター用ペダルでは意外と少ないのではないでしょうか。
また、ペダル・タイプのパライコというと高中低3バンドのものが多いように思います。1バンド仕様というのは珍しいですが、実際に使ってみると潔く実用的な仕様だと気付かされます。ポイントを一箇所に絞る事で素早く効果的に音作りが出来るからです。欲しいポイント、邪魔なポイントを大きなノブで直感的に探れます。ブースト/カットする帯域を見極めるのは耳を鍛える事にもなり、音作りのスキルを磨く事に繋がります。
ただそれは勿論、基本の音質ありきです。根本的に音を変えるものではありません。しかしポイントを見極めて活かす事が出来れば、特にアンサンブル内での音抜けに効果を発揮するでしょう。
塗装の色合いや内部の美しさもLeqtique製品が好きな方なら納得の出来映えです。
通販限定という事で店舗に出回らないのが勿体無いくらいの製品だと思います。
というわけで店頭で試奏出来ないのは残念ですが、私の動画とレビューを参考にしてご検討くださいませ。
Leqtique 販売リンク | デジマート
Photo by Yuichiro Hosokawa
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