【ファズ】Noel | Cornet【revuとの徹底比較】
- 2014-09-25 (木)
超こだわりのファズ2機種を比較
ハンドメイドエフェクターブランドNoel。
こだわりのファズ“Cornet”をレビューします。
先日レビューした“Cornet revu” (以下”revu“)の兄弟機種であり、先にリリースされていたモデルです。
前回紹介したrevuと今回のCornetは基本的に同じコンセプト / サウンドを持ったエフェクターです。
外観や内部レイアウトおよび製作方法などが異なり、今回のCornetの方が手間やコストがかかるようで、価格もこちらの方が上に設定されています。
2014年現在はほぼ流通しておらずrevu以上にレアな存在となっていますが、Noel公式サイトから購入出来るようです。
さて、今回はいつもと異なる方法でデモを制作しました。
Cornetとrevuのそれぞれのデモで、全く同じ曲 / アレンジ / 機材 / 設定で演奏しています。
クオリティ的にも差が出ないように注意して制作したので、全く同じ音源だと思われる可能性もありますが、それぞれ違う演奏です。
この2機種の関係性と同様に、同じコンセプト / サウンドを指向しつつ少し異なったキャラクターに仕上がっていると思います。
共通点や違いを感じていただけたら幸いです。
それでは今回公開したCornetのデモ動画(上段)、是非revuのデモ(下段)とあわせてご覧ください!
Noel | Cornet [Fuzz]
Noel | Cornet revu [Fuzz]
- Cinematography by
- Yusuke Maehara
- Directed by
- cloudchair
- Supported by
- MUSICLAND KEY
「Cornet(コルネ)」はロシア製時代の有名なファズをベースに製作されています。この時期のモデル特有のローミドルの押し出しの強さを更に推し進めたファズです。コンポーネントにもこだわりヴィンテージモデルに搭載されていたことでも有名なNOSの2N5133シリコントランジスタや、Allen Bradleyカーボンコンポジット抵抗などのヴィンテージコンポーネントを惜しみなく使用しています。また一部の回路を除きユニバーサル基板やPCBではなく、ターミナル・ラグを使用するクラシカル手法と合わせ独特の雰囲気を醸し出す、非常にファズらしい風格のあるハンドメイド感あふれるルックスを実現しています。
デモの設定について
上記2本のデモ動画ではペダル以外同じものを使用しています。
ギターはdragonfly HI STA CUSTOM SSH。
ミュージックランドKEYのご好意で使わせていただいたこのギター、非常に美しい青色なので今回の映像ではそれを活かしてみました。
アンプはFender Twin Reverbです。
途中のパート”Cryin’ Lead (with Wah)”ではShin’s Music Delicious Vintage Wahを使っています。
Cornetとrevuは全く同じ設定にして使っています。
各パートでのツマミの設定や解説についてはrevuの記事に詳しく書きましたのでご参照ください。
新旧2機種の比較
Cornetについては、基本的にrevuから受けたのと同じ感想を持ちました。
こちらも詳しくはrevuの記事をご参照ください。
今回の記事では新旧の比較について書きます。
冒頭で「この2機種は基本的に同じコンセプト / サウンドを持ったエフェクター」と書きました。
共通点については、2本のデモを比較するとすぐに理解してもらえると思います。
逆に相違点については若干伝わりにくいかも知れません。
それもその筈、製作者であるNoelのイワタ氏としては「クオリティを保ったまま、より提供しやすく」という理由もあってrevuを開発したらしく、特に音色的なキャラクターの違いを狙っていたわけではないようです。
ただ、例え同じモデル名でもロットによって音が違ったりするのがエフェクターの常。
私個人としては、この2機種におけるキャラクターの違いを明らかに感じました。
revuは、音の中身が詰まっていて塊のような質感があります。重厚で、前面に出てくる音色です。
対してCornetは、歪みの粒が拡散していくような広がりを感じさせ、それが奥行きを生んでいます。そして比較するとカラッと明るい質感を持っています。
基本的な音色は同じなんですが、極端ではないにせよ上記のような印象の違いがあります。
乱暴な説明ではありますが「Cornetはヴィンテージ的で乾いていてUS風」「revuはモダンで湿り気がありヨーロピアン」という感想です。
Cornetとrevuの両方を弾いた事のある人は多く無いんじゃないかと思いますが、縁あってその中の数人とお話する機会がありました。
私が上記のような感想を述べると彼らも「全く同じ意見だ」と応えました。
この2機種には若干の違いが確かにあり、そしてそれは決して良し悪しではなくそれぞれの個性だという事です。
どちらも数の少ないペダルですので、両方を並べるのは難しいと思います。
そういう意味では、今回のデモ制作で貴重な機会を作る事が出来たと思いますので、是非参考にしてみてください。
どちらも間違いなく納得のクオリティを持つ素晴らしいエフェクターです。
Noel Pedals | Cornet
Noel Pedals | Cornet Revu
MUSICLAND KEY | dragonfly HI STA CUSTOM SSH
MUSICLAND KEY | Shin’s Music Delicious Vintage Wah
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