【ティーザー動画】One Control Fluorescent Orange Amp In A Box
- 2016-09-23 (金)
AIAB第3弾はオレンジ
意欲的に新作をリリースするお馴染みOne Controlから、また新作が発表されました。
「Fluorescent Orange Amp In A Box」という長い名前のエフェクターです。
その名の通りAIAB(アンプ・イン・ア・ボックス)というアプローチの、アンプの持つ質感を表現するエフェクターです。
Purple Plexifierはプレキシ・マーシャル、Sonic Blue Twangerはフェンダー・ブラックフェイスを再現しましたが、今度は70年代オレンジのアンプ・サウンドに迫っています。
(各製品名は公式ページへのリンクになっています)
短いデモ動画を制作しましたので、まずはご覧ください!
One Control | Fluorescent Orange Amp In A Box [Short Demo]
Credit
- Music / Movie / Cast
- Jake Cloudchair
- Thanks to
- OKADA International Inc.
- Fujigen
- PURUS Picks
- Garret Works
使用機材リスト
- ギター
- FGN NST200
- FGN EFL-FM (with DeMont PU)
- アンプ
- Koch Studiotone 40XL Head
- 【ティーザー動画】One Control Sonic Blue Twanger
- 【4週連続レビュー#4】One Control Purple Plexifier
- 【動画&レビュー】One Control | Little Green Emphaser
解説
動画の冒頭ではストラトのボリュームを6に絞った状態で、軽いストロークで弾いています。
わずかに歪んだクリーン・トーンで、なかなか色気のある音色だと思います。
そしてギターのボリュームを10に上げると一気に飽和感が増します。
倍音が多く音圧がありますが、コードの分離感も良いのが特徴的だと感じました。
轟音でコードをジャキジャキかき鳴らすのに向いているんじゃないでしょうか。
次に、ゲイン低めの設定でリフを弾いています。
中低域が充実してあたたかさがあり、歪みの粒が粗めで心地良いクランチです。
そしてリズム・パートが入ってくる箇所では、プリゲイン的な役割を持つVolumeノブを最大にしています。
公式説明文にあるような「分厚い壁が天高くそびえるようなディストーションサウンド」です。
重苦しいほどの厚みとボトムを持っています。
最後にVolumeとMasterの両方を少し高めにした設定で高域パートを弾きました。
一音々々の抜けが良く、ピッキングのニュアンスも良く出ます。
その反面プレイのアラも出やすいので、玄人向けに感じるかも知れません。
正にオレンジ的な独特の歪みを持つペダルです。
アクが強い音色なので好みがはっきり分かれそうなエフェクターです。
個人的にはPurple Plexifier、Sonic Blue Twangerと続いたAIABシリーズの中で最も気に入りました。
個性的で攻めた製品です。是非お試しいただきたいと思います。
ロックギターの歴史を築き上げてきた、数多くのギターアンプの中、ひときわ異彩を放つブリティッシュアンプ。美しいオレンジカラー、ギターアンプとしては珍しくポップなデザイン、レトロな雰囲気を持つそのアンプは、他のアンプとは違ったサウンドと共に、多くのプレイヤーの相棒としてステージに君臨してきました。
1968年に英国で始まったそのアンプメーカーは、70年代後半、スウェーデンでも多くのプレイヤーが使用していました。当時、特に多く使用されていたのは、“OD120”や“Graphic 120”というアンプです。前者はマスターボリュームコントロールを持つ“ハイゲイン”アンプとして、後者はクリアなトーンでもラウドな音を出せるアンプとして人気を博していました。
ハードロックやパンクロックが隆盛を迎え、ヘヴィメタルが産声を上げた70年代後半。当時の音楽シーンを賑わし、今でも多くのプレイヤーが求める、ギターサウンドをそのまま歪ませ、倍音成分が溢れでてアンプからこぼれ落ちるようなサウンド。それこそ、One Control Fluorescent Orange Amp In A Boxが作る音です。
Fluorescent Orange Amp In A Boxのコントロールは、まさにマスターボリュームを持つアンプのような構成です。アンプのプリアンプやゲインコントロールに相当するLevelと、全体の音量に加えパワーアンプの飽和感を加えることもできるMaster。2つのコントロールを組み合わせ、本物の真空管アンプのように音を作ることが出来ます。
Fluorescent Orange Amp In A Boxは、ギターサウンドを少し汚してバンドの中に馴染ませるようなダーティブースターから、ジャキっとした質感のオーバードライブ、さらにはハードロックやクラシックメタルの領域にまで踏み込めるディストーションサウンドまでを自在に作ることが出来ます。
圧巻のレスポンスとダイナミックレンジにより、Levelコントロールを楽曲中に使用する“最も強い歪み”に設定してしまえば、あとはギターのVolume操作だけでクリーンから設定した最大の歪みまでを自由にコントロール可能。それも、ギターのVolumeに合わせてスムースに歪みが可変するため、忙しいプレイ中のゲインコントロールも簡単です。ギターのVolumeを下げたり、Levelコントロールを低く設定し、ほとんど歪みの無い状態に設定すると、まるで“歪まないチューブアンプ”をフルアップにしたような、独特の飽和感のあるクリーントーンが得られます。真空管が歪み出すギリギリのところを維持しながら、時々強いピッキングでオーバーロードするような、ジリジリとした熱いクリーントーンです。
どこまでも音楽的で奥行きのある“ダーティな”クリーントーンは、高めのキーのヴォーカルを素晴らしく引き立てることが出来ます。実際、クリアな高音のヴォーカルを擁するUKロックバンドや、女性ヴォーカルのロックバンドのステージでは、よくオレンジ色のアンプを見ることができます。そのままゲインを高めていくと、太くジリッとしたオーバードライブサウンドが鳴り響きます。リードギターのトーンから、クラシックハードロックのリフや刻みなどにも最適な音色です。Presenceコントロールを設定することで、シングルコイルに太さを与えたり、甘いトーンのハムバッカーにエッジや豊かな倍音を加えるような使い方も可能です。
そしてゲインが最大近くになると、Fluorescent Orange Amp In A Boxは分厚い壁が天高くそびえるようなディストーションサウンドへと変わります。圧倒的な倍音成分と、ずっしりと太いローエンド、そして暖かなミッドレンジ。ギターの持つ全帯域が歪んだようなアグレッシブなトーンは、ハードロックやクラシックメタル、さらにはストーナーロックなどにも最適なトーンです。目の前に音が圧となって迫ってくるような感覚は、なかなか味わえるものではありません。
Fluorescent Orange Amp In A Boxは独特の歪みを作りますが、音楽的でダイナミックレンジが広く作られているため、シンプルで扱いやすいペダルです。クリーンなトランジスタアンプやアメリカンコンボからブリティッシュスタックまで、多くのアンプと組み合わせることが出来ます。ペダルボード内でも設置場所を選ばず、シンプルな3ノブコントロールで多くの歪み系エフェクターと同じように扱うことができます。
●特徴
・70s後半の“オレンジ色のアンプサウンド”を作るオーバードライブ/ディストーションペダル
・細かな表現に対応する高いレスポンス
・歌モノのバックに最適な“少しダーティな”クリーントーン
・独特の存在感を際立たせるオーバードライブサウンド
・ハードロック、クラシックメタルやストーナーロックまで到達するディストーションサウンド
・他のペダルや様々なギター、アンプ等と組み合わせても使用可能
・アルミ削り出しのハイクオリティなミニサイズケース
・電池内蔵も可能
・トゥルーバイパススイッチング●Specification
インプットインピーダンス : 500K
アウトプットインピーダンス : 25K
駆動電圧 : 9V
消費電流 : 2mA
S/N比 : -80dB
サイズ:39Wx100Dx31H mm(突起含まず)
47Wx100Dx48H mm(突起含む)
重量:およそ160グラム(電池挿入時200グラム)
※電池は付属しません。Fluorescent Orange Amp In A Box(FOAIAB)は、70年代後期ごろによく使われた、生々しいディストーションサウンドを作る、70年代のヴィンテージオレンジの音を再現している。あの音はまさに不滅のディストーションサウンドだ。FOAIABは同じブリティッシュでも、Purple Plexifierよりも有機的な音がする。普通の歪みペダルのように、自由に使ってみて欲しい。
───Bjorn Juhl