【メタル系3連続レビュー#2】”PedalTank RED BURST”
- 2015-01-14 (水)
タイ製ハイゲイン・ディストーション
ヘヴィメタル系アイテムのデモ動画を立て続けに公開しております。
今回はCaparison Horus、OGRE、そしてWhat You Want 2 Microに続く第4弾です。
前回・今回・そして次回の3本は同じ楽曲を基に映像や構成が少しずつ異なる3バージョンになっています。
勿論それぞれの動画で違うエフェクターを紹介しています。
このシリーズでは各曲に共通のモチーフや似たフレーズが登場します。
という訳で、3回連続でメタル向けハイゲイン・ディストーション3機種を紹介している所です。
今回紹介するのは、タイのブランドPedalTankのディストーション“RED BURST”です。
まずは動画をお楽しみください!
RED BURST Distortion by PedalTank
- Music / Movie / Cast
- cloudchair
- Cinematography by
- Yusuke Maehara
- Cinematography Advisor
- Yawara Inafuku (+CLEAR+)
- Shot at
- YouTube Space Tokyo
- Thanks to
- MUSICLAND KEY
- Caparison
- Lep International
- PedalTank
Pedal Tankは、タイ、バンコクで様々なエフェクトペダルを制作しています。
代表のSongpol Teeramanud氏は、タイで電子工学を学びながらギタープレイヤーとして活躍し、サウンドと機能の両面をマスターし、2008年にPedal Tankを設立しました。
そして今では、全世界の楽器店で取扱われ、世界中のプレイヤーを魅了しています。Pedal Tankのエフェクターは、伝統的でスタンダードな機能に、プレイヤーの視点に基づいたPedal Tankならではの発想を融合させたことで、誰にでも扱いやすく、使いやすいモデルに仕上がっています。
そして、最大の特徴は全てのモデルがハンドワイアードで制作されていながら、他に類を見ない圧倒的にリーズナブルな価格を実現していることです。全てのプレイヤーが望む「高品質」「使いやすさ」「手頃な価格」が全てそろったエフェクターです!
Pedal Tank RED BURST Distortionは、5150やレクチフィアー等の重たく分厚いモダンハイゲインアンプの持つ壮大な歪みを1つのペダルに納めました。
さらにパワフルな3バンドEQを搭載し、音色を自由に操ることのできる超強力なハイゲインメタルペダルです。Distコントロールはヘヴィなハイゲインからミディアムクランチまで、ギターのヴォリュームコントロールへのレスポンスやプレイングのダイナミクスによりコントロールできます。そして目一杯に回せば、重たく音がのしかかってくるようなハイゲインサウンドとなります。
RED BURST Distortionはメカニカルスイッチを用いたコンプリートバイパス(トゥルーバイパス)スイッチングにより、エフェクトOFF時に音色がエフェクト回路の影響を受けません。
9V電池、またはスタンダードなセンターマイナス9VDCアダプターで駆動します。– ナインボルトより –
デモの設定とレビュー
上記デモ映像で使ったギターはCaparison Horus-M3。今回のメタル系レビュー・シリーズ全てで使用しています。
ヘヴィメタル仕様、27フレット搭載のこのモデルは、ミュージックランドKEYの協力により特別に使わせていただきました。
そしてアンプはFender Twin Reverbです。
それではデモでの設定を紹介しながらレビューしていきます。
Edgy Rhythm
- Level
- 2(時方向)
- Dist
- 1
- Treble
- 2
- Mid
- 9
- Bass
- 10
基本的に低域が豊かで中域も充実している太いトーンです。
箱鳴りを感じさせるローエンドの強さや、ウォームな印象も受けます。
ここではザクザクした感じでリフを弾きたかったので少しブライトな設定にしました。
Basic Lead
- Level
- 1
- Dist
- 1
- Treble
- 3
- Mid
- 12
- Bass
- 12
全てを12時に設定した所から少し調整して、リード向きの音色を作りました。
ミュート時のエッジ感を強調する為にTrebleは上げています。
ファットで艶があり、伸びやかなトーンです。
Crunch Rhythm
- Level
- 1
- Dist
- 10
- Treble
- 3
- Mid
- 1
- Bass
- 8
クランチ設定です。歯切れよく聞かせる為にBassを下げています。
低域が豊かなペダルですが、このBassでローカットも出来ます。絞り切るとかなり極端にカットするのですが、その手前くらいの設定にしてみました。
やはりあたたかみを感じる音質です。
Mid Boost
- Level
- 1
- Dist
- 11
- Treble
- 2
- Mid
- 4
- Bass
- 8
中域を押し出した設定です。
タッチへの反応が良く、前に出てくるトーンです。
Mid Scoop
- Level
- 12
- Dist
- 3
- Treble
- 4
- Mid
- 8
- Bass
- 11
深く歪ませ、中域をカットした設定です。
Midを絞るとかなりドンシャリなトーンにも出来ます。
Smooth Lead
- Level
- 2
- Dist
- 4
- Treble
- 10
- Mid
- 5
- Bass
- 2
Trebleを絞りMidとBassを上げてスムーズなトーンを作りました。
やわらかい太さとよく伸びるサステインが、レガートなフレーズやアームでのヴィブラートに合います。
Shred Lead
- Level
- 2
- Dist
- 4
- Treble
- 4
- Mid
- 8
- Bass
- 8
MidとBassを絞りTrebleを上げたハイゲインなリード設定です。
メタリックなトーンですが、この設定でも十分に中域の太さやあたたかみが残っています。
MidとBassを完全に絞れば更に冷たくヒステリックな感じも演出出来ますが、かなり極端なトーンだったのでここではその手前くらいに設定しました。
総評
中低域が豊かな太い音色です。
高い音域を弾いても太さとサスティンがあって前に出てくるので、特にリード・プレイで歌わせたい時に本領を発揮すると思います。
3バンドEQが良く効くので、音作りの幅は広いです。
厚みやあたたかさを感じる音で、なかなかアンプライクな歪みの質だと感じました。
音が太い分、若干歯切れが甘い印象はあります。
パーム・ミュートで刻むと、キレより重さを感じるタイプです。
モダンなタイト感より、テイスティで伸びのあるトーンを重視しているように思いました。
アンプ的な太さとあたたかさを持ったハイゲイン・ペダルです。
次回もどうぞお楽しみに!
ナインボルト | Pedal Tank Red Burst
ナインボルト | What You Want 2 Micro
ミュージックランドKEY | Caparison Horus-M3
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