324通りのヴァリエーション?超モダンなオーバードライブ”Sinvertek Drive N5+”【動画&レビュー】
- 2020-10-01 (木)
コントロール類を詰め込んだ現代的OD
Sinvertek(シンヴァーテック)のオーバードライブ「Drive N5+」を紹介します。
以前に紹介した同社「Distortion No.5」と同じ系譜に並ぶモデルですが、こちらはコントロール類が大幅に増えています。所狭しとノブやスイッチがレイアウトされた外観はかなりインパクトがあります。
動画を作りましたので、まずはこの質感と音を確かめてみてください。
Sinvertek Drive N5+ [Super modern overdrive]
使用機材
- ギター
- APⅡ MAF-8120GP
- ギター・アンプ
- Kemper Profiler :(使用モデル:Fender Deluxe Reverb)
- ケーブル類
- オヤイデ
レビュー
各コントローラーの説明に関しては動画をご覧いただくとして、ここでは主に感想を書きます。
まずサウンドの印象ですが、簡潔に「xx系」「xx風」とは言えないトーンを持っています。「汎用的な音質を持ったゲイン高めのオーバードライブ」という説明がしっくり来るかと思います。設定によってTS的なクリーミィなトーンだったり、中域をばっさりスクープした硬質な歪みが得られたりします。基本的なトーンには敢えて強い個性を持たせず、豊富なコントロール類で好みの音に寄せていく、そんなアプローチのペダルだと感じました。
ミニ・スイッチが5個もあり、それらの組み合わせで得られるヴァリエーションはなんと324通り。但しスイッチによってトーンへの影響が大きめなものと控えめなものが混在しており、広大なトーン・パレットというよりは、あくまでオーバードライブの範疇で微調整が細かく効くといった感じです。
動画内のコントロール類を操作する場面で伝わるかと思いますが、各ノブの効き具合は実用的な範囲に収められています。”MID”ノブと”MID RANGE”スイッチでトーンの印象が大きく変わるので、このコントロールが音作りの肝かなと感じました。低域に関わるパラメーターが”BASS”ノブ、”LOW END”スイッチ、”RESONANCE”ノブと3つも用意されており、低域を細かく処理する事が念頭に置かれているのが現代的な仕様だと思います。基本的に太い低域を持ったサウンドですが、カット方向に調整していくとすっきりタイトなトーンに仕上げる事が出来ます。
外観ですが、ダークな色合いながらラメが散りばめられた塗装や金属製ノブからは高級感が伝わってきます。それにしてもMXRサイズの一般的な筐体にここまでノブやスイッチを詰め込んだレイアウトは威圧感たっぷりですね。さすがにここまで密集しているので、手の大きい人だとスイッチの操作がちょっとやりづらいかも知れません。
ところでこのブランド「Sinvertek」は中国の会社なのですが、あちらでよく見受けられるコピー製品ではなく個性的なオリジナル製品を開発している点で、個人的に好印象を持っています。新製品リリースの頻度は高くないですが、長い目で応援していきたいブランドです。
さてここまで「Sinvertek Drive N5+」を紹介してきましたが、実は現時点で日本での発売は未定です。現在入手するならReverbなどで海外から買う方法があります。ただ「Distortion NO.5」レビュー時も日本発売未定だったのですが、後に代理店が決まり国内流通した経緯があります。今回もそのような流れで国内販売される事を願っています。取り扱いに興味がある方はお気軽にご連絡くださいませ。
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