【24Vオーバードライブ】SviSound OverZoid oz02
- 2015-05-20 (水)
クリーンからリードまでこなすゴージャスなオーバードライブ
ブルガリアのエフェクター・ブランド“SviSound”の新作を紹介します。
アメリカのエフェクター紹介サイト”In The Blues”で2014年のベストエフェクターに選ばれるなど、高評価を得ているモデル“OverZoid oz01”に続くオーバードライブです。
2015年2月に紹介した同ブランドの“MetalZoid mz07”と同様、発売に先駆けて入手出来ました。
デモ動画を制作しましたので、まずは是非ご覧くださいませ!
SviSound OverZoid oz02 [High Voltage Overdrive]
- Music / Movie / Cast
- Jake Cloudchair
- Cinematography
- Yusuke Maehara
- Thanks to
- SviSound
- Fujigen
- Scorelay Japan
- One Control
- PURUS Picks
- Sfarzo Strings
仕様
- フルメタル・デザイン
- ガラス製インジケーター
- 24Vに内部昇圧
- ゲイン、トーン、ボリュームの3ノブ
- クリッピング・スイッチで3段階の歪みレベルを選択
- トゥルー・バイパス
Description
- Full metal design
- Glass crystall indicator
- Voltage converter to 24 Volts
- Gain, Tone, Volume controls
- Clipping control switch: Hard overdrive – Clean boost – Light overdrive
- True bypass
デモの設定とレビュー
デモで使用した機材は下記リストの通りです。
- ギター
- FGN (Fujigen) EOS-ASH-R
- FGN MSA-HP-C
- アンプ
- Fender Twin Reverb
- ピック
- PURUS Picks 木製オリジナル・ピック
- 弦
- Sfarzo SFT Screamers .010〜.046
それではデモでの設定を紹介しながらレビューしていきます。
Basic Setting
- Volume
- 12 (時方向)
- Tone
- 12
- Gain
- 12
- Clipping
- Light
全てのノブを12時に、クリッピング・コントロール・スイッチをLightにした基本設定です。
太くレンジの広いクランチ・トーンです。
このペダルは内部で24Vに昇圧しています。
クリアで解像度の高いトーンは昇圧エフェクターならではのハリを感じます。
Clean Boost
- Volume
- 3.5
- Tone
- 5
- Gain
- 7
- Clipping
- Clean
クリッピングをCleanにしてGainを絞り切った、クリーン・ブースターとしての設定です。
Toneを上げて明るめのトーンにしました。Toneの可変幅は広めで、わかりやすい効き方です。
音がふくよかになり、自然なツヤと少しのコンプ感を付加するブースターです。
かけっぱなしで使える設定だと思います。
Fat Boost
- Volume
- 5
- Tone
- 7
- Gain
- 9
- Clipping
- Clean
上記設定からGainを少し上げ、Toneを絞ってリードを弾きました。
太いトーンが強調されつつ、僅かな歪みが乗り前面に出てくるクリーン・トーンです。
ネック・ピックアップの色気を増幅してくれます。
Crunch Rhythm
- Volume
- 10
- Tone
- 3
- Gain
- 3
- Clipping
- Light
クリッピングをLightにしてGainを上げめにしたクランチ設定です。
このクリッピング切り替えには、実は極端なトーンの変化はありません。
歪み量というよりはハイエンドとローエンドの質感、そしてエッジ感に影響します。
レンジの広さを保ちつつ、ミッドレンジにフォーカスされた密度の濃い歪みだと思います。
Edgy Boost
- Volume
- 3
- Tone
- 4
- Gain
- 11
- Clipping
- Clean
トレブル・ブースター的な設定です。
シングルコイルに程よいギラつきを加えますが、低域が豊かなので線が細くなりません。
タッチへの反応性がかなり高いです。
Hard Drive
- Volume
- 12
- Tone
- 5
- Gain
- 5
- Clipping
- Hard
クリッピングをHardに、Gainを最大にした設定です。
かなり強い歪みまで対応しています。
コードの分離感を損なわず解像度を保っています。
Hot Lead
- Volume
- 3
- Tone
- 3
- Gain
- 4
- Clipping
- Hard
ハイゲインでのリード設定です。
ギターによってはメタリックな質感まで出せます。
アタックのザクザクした質感はパーム・ミュートやフル・ピッキングの速弾きにも合います。
総評
音域・ダイナミクスともにレンジが広いペダルです。
各ノブの効きも良く、クリーン・ブースターからハードなオーバードライブまで幅広く使えます。
クリッピング・コントロール・スイッチに関しては微調整用という感じで、所謂モード切替スイッチのような劇的な変化はありません。
色んな使い方にマッチするオーバードライブでありながら、しっかり個性も持っています。
この太さや歪みの粒の質感、そして抜けの良さは独特だと思います。
SviSoundの歪みペダルを弾くのはこれで5機種目になりますが、いずれにも共通するトーンの雰囲気があります。
これは同ブランドの個性といえるかも知れません。
そしてサウンド同様に個性的な外観もSviSoundらしさを際立たせています。
塗装や印刷を使わず、彫刻/削り出し/メッキ加工などで仕上げられスチームパンク的なテイストを持っています。
今作は特にカットガラスと青LEDを用いたインジケーターがゴージャス感を演出しています。
いつもながら、かなりカッコイイです。
発売は6月を予定しているそうです。
この逸品、是非実物に触れてみて欲しいです。