【特大ノブの個性的ブースター】ZenZero Electronics | One Knob Pony
- 2015-06-26 (金)
Photo by Yusuke Maehara
「全〇」イタリア人によるMade In Japan?
今回は新製品のレビューです。
前回の記事で触れたように未紹介エフェクターが結構増えてきたので、こんな感じで今後たくさん紹介していきたいと思います。
“ZenZero Electronics” 出来たばかりのブランドです。
海外の情報から彼らの存在を知ったのですが、どこの国かと思ったらMade In Japan、日本のブランドでした。
日本製という事で親近感が湧いたのですが、作っているのはなんと日本人ではなくイタリア人でした。
イタリア人によるMade In Japan、ちょっと珍しいブランドですね。
そのZenZero Electronicsが最初に発表したエフェクターが、今回紹介するブースター/オーバードライブ“One Knob Pony”です。
サンプル音源を録ってみましたので、是非聴いてみてください。
ZenZero Electronics | One Knob Pony [Sample]
使用機材
サンプル音源で使用した機材は下記リストの通りです。
- ギター
- FGN (Fujigen) NST200
- FGN EFL-FM
- アンプ
- Hughes & Kettner GrandMeister 36 (Clean CHのみ使用、RED BOX OUTからライン録音)
- ピック
- PURUS Picks 木製オリジナル・ピック
- 弦
- Sfarzo SFT Screamers .010〜.046
- Thanks to
- Fujigen
- MUSICLAND KEY
コントロールは大きなノブが”Volume”。
ボリュームとゲインの両方を操作します。
マスター・ボリュームの無いアンプのボリューム・ノブのような役割です。
3つ並んだトグル・スイッチのうち、左から”G=ゲイン”、”LC=ロー・カット・フィルター”、”HC=ハイ・カット・フィルター”となっています。
3つとも3ウェイとなっていて、”G”はブースター/オーバードライブ/ファズ、”LC”と”HC”はそれぞれカット無し/少しカット/深くカット、という3タイプを選択します。
電源は9Vアダプターまたは電池を使用します。なお9V以上で駆動しないように、との事です。
それでは、サンプル音源での設定を紹介していきます。
Clean Boost [0:00〜0:23]
- Volume
- 9 (時方向)
- G
- Down
- LC
- Up
- HC
- Up
- Guitar
- Stratocaster Type (Neck PU)
まずはストラトのネック・ピックアップ(シングルコイル)を使い、クリーン・ブースターとして使ってみました。
冒頭がエフェクトOFFの音です。
太くハリが出て、奥行きが増すように感じます。
Crunch [0:24〜0:44]
- Volume
- 2
- G
- Middle
- LC
- Middle
- HC
- Middle
- Guitar
- Stratocaster Type (Bridge PU)
ストラトのブリッジ・ピックアップを使用してクランチ・トーンで弾いてみました。
これも冒頭がエフェクトOFFです。
LCとHCともに少しカットしています。シングルコイルの鋭さを保ちつつ、太い歪みを加えます。
Mid Rangy [0:45〜1:04]
- Volume
- 12
- G
- Middle
- LC
- Down
- HC
- Down
- Guitar
- Les Paul Type (Bridge PU)
ここからレスポール・タイプのギターでブリッジ・ハムバッカーを使用しています。
LCとHCを深くカットして中域寄りの設定にしました。
王道的なオーバードライブ・トーンとも言えますが、レンジ感/ダイナミック・レンジともに広いです。
Dynamic Fuzz [1:05〜1:40]
- Volume
- 2
- G
- Up
- LC
- Up
- HC
- Middle
- Guitar
- Les Paul Type (Bridge PU, Volume : 3-10)
ゲインを最も歪むモードにしました。
ここでは冒頭からかけっぱなしで、同じフレーズを3回繰り返しギターのボリュームで歪み量を変えています。
最初がギター・ボリューム3、次が7、そして10です。
ボリュームやタッチへの反応性、そして太く深い歪みの質感を感じていただけるかと思います。
ブースター、オーバードライブ、ファズ、どのモードも使えるトーンです。
レンジが広くハリがあり前に出てくる音です。
今までレビューした中ではSviSound oz02やAnt Craft Camponotusに近いキャラクターを持っています。
なかなか変わったコントロールですが、直感的に使えます。
それぞれのコントロールの効き方が絶妙でわかりやすく、実用的な設定になっています。
極端なトーンは出ませんが、その分欲しいポイントは探りやすいと思います。
そしてなんといっても特大のノブがインパクトあります。
しかもこの大きなノブは高さもあるので、足でも操作しやすいようになっています。
個性的なルックスと反応性の高いトーンが魅力的なペダルです。
まだ店頭に並ぶ機会が少ないと思いますので、ご興味のある方はZenZero Electronicsのウェブサイトへご連絡いただければと思います。(通販もしています。)