背中でゴール – DL音源制作記#4

〜前回からの続き〜

ギターのみの作品を作る。

サクッと即興演奏したトラックをもとに、ゆあーんとかふわーんとか言いつつ、
試行錯誤と脱線を繰り返しながらも、なんとかいい感じにまとまった。
一人で創作をする者なら誰でも感じることだと思うが、
作品をどの時点で完成とみなすかというのは、微妙に難しいところである。
依頼された仕事ならば、大抵は締切りというゴールが存在するわけで、
そこに向かってペースを逆算しつつ進んでいくことになる。
これが効率的な作業につながったり、時として火事場の馬鹿力を発揮させたりもして、
良くも悪くも少なからずプレッシャーが制作に作用するわけだ。

しっかしですね。
今回は私の直観とやる気だけですべてが進み、あるいは止まり、はたまた戻り、
下手すればやめてしまったりするような可能性だってあるわけで、
吹けば飛ぶよな頼りなさと背中合わせの制作工程であった。
一歩進んで二歩下がる。
なかなかゴールが見えないなぁ、なんて思っているうち、いつの間にか後ろ向きにゴールしてたことに気付く、
という変わった道のりであった。

とにかく、辿り着ければ万事オッケー、ということで、ようやくホッと落ち着くことが出来た今日この頃。
イメージを抽象的なままに、しかしわかりづらくない形にまとめられたと感じている。
僕ならではのギター・インストゥルメンタルが出来上がった。

さらに奥行きと深みのある音に仕上げてくれたミキサーの杉山勇司さん、
作品のコンセプトに合ったきれいなジャケット写真を快く提供してくれた関口小綾香さん、
お忙しいところに協力してくれて、深く感謝しております。
おかげでいいものが出来ました。
どうもありがとうございました！！

DL音源 (Echoes And Whispers) 制作記

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