Six Strings Soundscapes 前編
- 2009-08-07 (金)
- カテゴリー: Music
プロローグ、プロローグ2に続き、7月27日に行われたcloudchair初のワンマンライブ “Six Strings Soundscapes”のレポートです。
まずは前編のレポートをどうぞ!
“Six Strings Soundscapes”
2009.7.27. @ Motion
出演者
- Jake (G,Vo : ex-Guniw Tools, Super Soul Sonics)
- Takuto (G : About Tess)
- 青木裕 (G : Unkie, Downy)
- 佐藤研二 (B : ex-Marchosias Vamp)
- 仲俣和宏 (B : Karen, Fresh!, Downy)
- Dko (Ds : About Tess)
- 阿部耕作 (Ds : The Collectors)
- タカガワミキ (Vo : Dizzy Sweet HA)
- 石田幾多郎 (Electronics)
- 田内万里夫 (Live Drawing : Mario-Mandala)
演奏曲目
- Solo Guitar Improvisation
- 風のうた
- Tree Song
- The Way Home
- Eternal Flame (Bangles)
- Flower
- Wing And Guitar
- Teardrop (Massive Attack)
- Wales Bridge
- Free Session #1
- Free Session #2
- Story Of Storm
- Echoes And Whispers
- Gypsophila
演奏開始 – 前半
この日のライブは僕のソロギター演奏と田内万里夫のライブドローイングから始まった。
即興演奏を始める瞬間はいつも頭が真っ白になる(というか何も考えられない)のだけど、
この日ほど運に身を任せて弾き始めた事はなかったと思う。
同じ空間で表現しているとはいえ、僕とマリオ君とのコラボレーションは会話のようなセッションとは違うものだ。
それぞれ影響を受けつつも、各々の表現は孤独なものなのだ。その距離感が僕にはとても心地良く感じられる。
そして孤独感はやがて陶酔感へ変わる。
独りで即興演奏をする時は、いつも不安に襲われそうになる。だからこそ、演奏を終えた直後の拍手にはいつも救われる。
これまで数回行ったマリオ君とのライブでは2時間近くノンストップで即興演奏をしてきたのだが、
今回は数々の段取りがある為、20分程でコンパクトに(?)まとめた。
ライブ会場限定販売CD“Six Strings Soundscapes”にもソロギターの即興演奏を収録しているが、この日の演奏はエフェクトを控えた割とストレートな内容になった。
次に青木裕を迎えて、7月13日に下北沢CCOで行ったライブと同じギターデュオという形態での演奏。
cloudchairの1stアルバムにあった世界観を、裕君のギターが見事に増幅してくれる。
1stアルバムの曲をライブで演奏するにあたって長い間アプローチを見つけられなかったのだけど、
裕君が合流してくれたおかげで、そしてその曲達を演奏する事を彼が薦めてくれたおかげで、
やっと曲の落ち着く場所を見つけられた気がする。
水彩画のような淡い彩りの、独特のアコースティック風スタイルが出来上がった。
そこにタカガワミキが加わると、更にそのスタイルに広がりが見えた。
ミキちゃんの声と存在が、cloudchairの世界観をより風通しの良いものにしてくれたと感じた。
自分の書いたメロディをヴォーカリストに歌ってもらうのは慣れているが、
自分の書いた歌詞を自分以外の人に(しかも女性に)歌ってもらう機会は、これまで中々無かった。
女性が歌っても違和感が無いという、意外な発見もあった。
それに、なんといっても舞台に華があるというのは素晴らしく良い事だ。
そこに更に、仲俣和宏と阿部耕作が加わって5人編成に。
この2人のリズムセクションは、僕をとても安心させてくれる。
まっちょさん程信頼感のあるベーシストは中々いない。僕が引っ張るべき所でも大分甘えさせてもらった。
阿部さんとは今まで数え切れないくらい一緒に演奏してきた。人間臭さと歌心が滲み出ているドラムには、いつも乗せられる。
この組み合わせの中での裕君は本当にギターキッズみたいで、それを見ているだけで嬉しくなる。
男臭い連中に囲まれた紅一点のミキちゃんは、水を得た魚のように歌った。
大きな器だからこそ大輪の花が映えるというものだ。
僕のアイデアがどんどん形になっていく。
しかし僕が全てを細かくアレンジしたわけではない。
僕はテーマを提示しただけで、それを彼らが広げていってくれるのだ。なんというすばらしい環境だろう。
ここまでで約1時間が経過。ここからまたガラっと空気が変わって後半を迎える事になる。
つづく~
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