2007
- January 1 2007
- カテゴリー: Diary
Six Strings Soundscapes
まだ出ぬ音は、この月に照らされた静寂の世界のどこかに、 すでに確実に存在しているように思われた。 私はさまざまな努力の果てにその音に到達し、 その音を目ざめさせさえすればよかったのである。 ~ それにしても音楽の美とは何とふしぎなものだ! 吹奏者が成就するその短い美は、一定の時間を純粋な持続に変え、 確実に繰り返されず、蜉蝣のような短命の生物をさながら
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通り雨の足音が止みかけた時 窓外に浮かぶ雲の切れ間から あの予感が見えたものだから 僕は部屋を出て探してみたのです。 ずうっと何処までも続いているような ただひたすらにまっすぐな路の上には 大きな虹のアーチが架かっていました。 その美しさに 豊かさに 優しさに 感謝するのと同じくらいに 虹は天からのサインだと教えてくれた あの人にも、ありがとう、と想うのです
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あなたには さよならと云って、そのまま何処かへ行ってしまうような処がある 「弥勒」 稲垣足穂 一千一秒物語 (新潮文庫) 稲垣 足穂 Amazonおすすめ度: Amazonで詳細を見る Booklogでレビューを見る
僕の今までの音楽活動に触れる機会のあった皆様 僕の今までの演奏を耳にしてくれた皆様 そして僕のことを一瞬でも思い出してくれた皆様 ここへ来てくれてありがとうございます。 おぼえていてくれてありがとうございます。 しばらくの間、何の音沙汰もなく、自身の新しい作品を発表する訳でもなく、 日々の他愛ない出来事を発信する場すら持たぬまま、 これまでの音楽家としてのキ
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未だ僕は自身の内にある世界を音として鳴らしきるに至っていない。 今以前に鳴らした音が時間を超えて存在しうるものだった事はない。 少なくとも僕自身にとっては。 自らの墓に誇りを持って刻みつけるべきものは未だ生まれていない。 それは現在の僕にとって幸福なことである。 向かう先があり、進まなければならない。 与えうるものを与え、得るべきものを得る。 これらの義
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